このプロジェクトを開催する5つのまちが運営するブログです。

2007年春のある日、東京、宮城、山形、岩手、北海道でまちの音を採集する目的で有志が集まった。砂利道を踏む足音、鬼ごっこをする子供達、ラーメンをすする音、新幹線のアナウンス、いつもは気にもかけない様々な音に耳を傾け、選択し、マイクでひろっていく。
7月に全国5地域をツアーするピアノコンサート『夏の旅』ではアーティスト向井山朋子がこのまちの音を編集し、『即興曲』を中心とするピアノ音楽のパートとして編み込んで新しいシューベルトを発表します。

   ◆ 各地域の コンサート情報はこちらから ◆

東京都 江東区 宮城県 仙台市 山形県 白鷹町 岩手県 一関市 北海道 札幌市


 旅に出るといつも考えることがある。
 知っている、ってなんだろうって。
 知っていたつもりだった事柄が、一瞬のうちに無効になったり、
 知らない場所の知らない人たちに妙に親しみを覚えたり。

 誰もが聴いたことのあるシューベルトの即興曲に、そこに住む人たちが
 集めた街の音のサンプルを織り込んでいく。
 それは東京から始まって、北に進む旅とともに少しずつ形を変え続ける。
 ゆっくりと、私達が「知る」まえに。
                                        向井山朋子




「旅の人」
2007年 05月 20日  
文   齊藤 直子 「夏の旅」山形スタッフ


「旅の人」

山形県の県南「置賜(おきたま)」地方に、白鷹町はある。

置賜では、よそから移住してきた人のことを

「旅の人」

と呼ぶ。たとえそれが、婿入りしてきた人でも、嫁入りしてきた人でも関係ない。
私のように他の土地から来た人は、一生死ぬまで、墓に入っても
「あの人は旅の人だから」
と呼ばれる。

呼ばれる方は、その言葉をかけられるたびに、自分がよそ者であり、
その土地で生まれ育った人とは一生、本当の意味で混じり合うことが
出来ないと拒否されていることを思い知らされる。
寂しいし、悲しいけれど、この土地に住み続けるならば、
その事実を受け止めて生きていくしかない。

私は、旅の人だ。

一生、死ぬまで。死んだ後も。

しかしそう腹をくくってしまえば、逆に自分の中に新鮮な風が吹き抜けていくのを感じる。
ずっとこの土地に縛り付けられている訳ではない。
私は、旅人なのだ。
そう考えれば、この肥沃な大地を闊歩する我が足を、旅人の足として
軽やかなものに思うことが出来る。
私の目も、舌も、肌も、心も、旅人なのだ。
この素晴らしい風景を、旅人として一生楽しむことを許された者。
それが、私たち、よそから来た人なのだ。
柔らかく稜線を描き私たちを包み込む美しい山脈、どこまでも広く濃いブルーの空、
真っ赤に燃えながら山の向こうに沈んでいく夕陽、満天の星空、
緑や土の香りがする風、柔らかく流れる清らかな川、
大地のうまみをたっぷり吸い込んだ味の濃い食べ物、
そして余計な添加物がまるで加えられていないかのような暖かくやさしい地元の人々。

この土地で私を包み込む全てが、私の旅を演出してくれる、私だけの贅沢な舞台。
思いっきり、全身全霊で、楽しめばいいのだ。

一生、楽しめばいいのだ。
倒れて、死ぬまで。
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by dahadahay | 2007-05-20 21:49 | 山形県 白鷹町
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